はじめてなのに、自然だった

ずっと気になっていた混浴だったけれど、
ひとりで行く勇気はなかった。

誘ってくれたこの人となら大丈夫だと思えて、
はじめて湯を目指した日のこと。

男女一緒の脱衣所で服を脱ぐ瞬間、
見られているのが恥ずかしいのに、
不思議といやじゃなくて、
身体が少しだけあつくなった。

湯に入った瞬間、
あーこれこれ、って力がほどけていった。
景色もきれいで、楽園みたいだった。

人はまばらで、
この男性と二人で湯を共にするのが
まるで自然なことのように思えた。

あの日の余韻は、
うっすらした桃色で、静かに残っている。

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