
こないだ、見たことのある顔の人たちが、
たまたま私のお尻が見えた瞬間に、
ものすごく喜んでくれた。
その反応が、なぜかとても印象に残っている。
こういう場では、
見られることに対して、
どこか身構えることもある。
同じように視線を向けられても、
少し落ち着かない気持ちになるときもあるし、
なんとなく距離を取りたくなることもある。
でも、あのときは違った。
不思議と、いやらしさを感じなかった。
なんでだろう、と思う。
見られた、というより、
喜ばれていた、に近かったからかもしれない。
それも、ただ嬉しそう、というより、
心からの喜びを、全身でそのまま表現している感じだった。
大の大人が、
それも60代くらいのおじさんたちが、
まるで子どもみたいに、
「ありがとう、ありがとう!」って言ってくれて。
そのあまりのまっすぐさに、
思わず笑ってしまった。
なにかを取りにくるような感じは、まったくなかった。
変に隠そうとしているわけでもなく、
かといって押しつけてくるわけでもなくて、
ただ起きたことに対して、
そのまま反応している。
その感じが、
空気をやわらかくしていたのかもしれない。
気づいたら、
もう少し見せてもいいかも、と思っていた。
見られているのに、
嫌じゃないどころか、
少しだけ、こちらも開いてもいいような感覚。
それが自分でもちょっと意外で、
だから余計に、印象に残っている。
そして、不思議なことに、
あのときの感覚は、まだ少しだけ残っている。
同じ「欲」でも、
こんなに違うことがあるんだな、と思う。
うまく言葉にはできないけれど、
たぶんそれは、見ようとすれば見えるものじゃなくて、
感じるものなんだと思う。
あのとき感じたものは、
たしかにそこにあった。
安心は、たぶんこういうところから、
少しずつ生まれている。
